村野将さんの「朝鮮半島危機シナリオと日本の役割を検

村野将さんの「朝鮮半島危機シナリオと日本の役割を検討する」という興味深い記事があったのでお知らせいたします。
村野さん曰く、「現在日本が直面しているリスクは、北の核・ミサイル能力だけを見ていても全体像が掴めない」とのことで、日本の戦略地政に立ち返った上で、①北朝鮮からの恫喝、②米国による先制攻撃という異なるシナリオから想定し、北朝鮮情勢を分析されています。
今回の記事では、朝鮮戦争時の在日米軍基地の役割や94年の核危機(例のクリントン政権の話)などに触れていて、先例を踏まえつつ、今回の朝鮮情勢をどう見るかという斬新な切り口があります。
特に興味深い記述として一部引用すれば
          <以下引用>
 
仮に北朝鮮がこのような恫喝に合わせて「日本政府が米国や韓国に対する一切の軍事的支援を行わないのであれば、日本を標的とすることはない」との条件で、停戦や和平交渉を提案してきた場合、日本国内でも米軍の作戦行動に日本が「巻き込まれる」不安から、「在日米軍基地の使用を認めるべきではない」といった声が出て、世論が分断される恐れがある。
これは同盟のデカップリング(切り離し)論の一種であるが、北朝鮮が米本土に到達しうるICBMを保有することによる古典的なデカップリングとは質的に異なる問題である。すなわち我々は、「米国が同盟国に巻き込まれることを恐れ、拡大抑止の提供を躊躇すること」への対処のみならず、「日本が米韓に巻き込まれることを恐れ、朝鮮半島で生じる事態への支援を躊躇すること」の問題に対しても同時に向き合わなければならない「二重のデカップリング」の問題に直面しているのである。

       <引用終了>

とちょっと専門的で取っ付きにくいところもありますが、我々は北朝鮮が「米国や韓国に軍事支援しなければ、日本に核は撃たないよ〜」と誘導してきた場合、日本の世論はこの北朝鮮の動向を冷静に分析し、判断できるか?私が考えるに、ミサイルが日本近海で着弾した時の混乱具合を見ると冷静に判断できず、判断を誤ってしまう可能性が十分にあると思います。そうならないためにも今回の記事のような北朝鮮の恫喝と米軍の先制攻撃を冷静に分析しなければなりません。また同時に我が国日本の役割も考えるべきでしょう。

synodos.jp/international/20621

留言